『修羅がゆく』(しゅらがゆく)は、『漫画ゴラク』(日本文芸社)に掲載された川辺優原作・山口正人作画の漫画作品。
関西を拠点にして、西日本最大の勢力を誇る広域暴力団「光和会」。その最高幹部の1人を務める岸田巌率いる岸田組には、非常に有望な組員が2人いた。1人は国立大学卒業という異色の経歴を持ち、インテリで今までのヤクザには見られないやり方で組を近代化し頭角をあらわした若頭の伊能政治、そしてもう1人は持ち前の男気と度胸と決断力で自らの道を切り開いてきた若頭補佐の本郷流一であった。この2人は水と油の如く考え方が違っていたものの、お互いの長所を認め合う義兄弟の関係であった。そんな中、ある日岸田が病気で倒れ、余命いくばくもない状況に陥った。当然、岸田組の後継者問題が注目され、その知的な戦略に定評のある若頭の伊能が岸田組の後継者として本命視されていた。しかし、当の岸田本人は後継者に本郷を指名し伊能に告げる。このことに激怒した伊能は自らが岸田組組長となるべく、病の床にふせっていた岸田を殺害し、その罪を本郷に着せる。これにより本郷組は壊滅し、本郷は光和会から破門され、そして光和会から命を狙われるようになる。かくして本郷の長きに渡る壮絶な戦いの日々が幕を開けたのであった。