『関の弥太ッぺ』(せきのやたっぺ)は、長谷川伸によって1929年に発表された戯曲。同年8月に新国劇によって上演された。叶えられぬ夢を抱えて生きる哀しみを独自のリリシズムで描く。映画やテレビドラマでもたびたび作品化されている。
常州生まれの関本の弥太郎、人呼んで「関の弥太っぺ」は生き別れた妹を探す旅で、母のない少女「お小夜」と出会う。小夜の父「和吉」は盗賊であり、金を盗まれた「箱田の森介」は和吉を斬って金を奪っていく。自分の50両も森介に持って行かれた弥太郎は宿場まで小夜を連れて行く羽目になるが、父の死を知らない娘に妹の面影を見て心を動かす。弥太郎は「…この娑婆には辛い事、悲しい事がたくさんある。だが忘れるこった。忘れて日が暮れりゃあ明日になる…ああ、明日も天気か」と娘を励まそうと明るい顔を見せる。