『大使閣下の料理人』(たいしかっかのりょうりにん)は、西村満が著した、自身の日本大使公邸料理人としての体験をもとにしたエッセイ。近代文藝社刊。
主人公・大沢公は大量の料理をつくる組織の歯車であることに疑問を抱き、「気持ちを届けられる料理」を目指して名門ホテル料理人を辞め、ハノイの在越日本大使の公邸料理人に応募した。高級食材は簡単には手に入りにくいベトナムで、倉木特命全権大使とともに政府高官や各国大使たちとの食卓外交、またベトナムの市場の人たちとの交流を繰り広げる。4年近く[2] におよぶベトナムでの生活の後、倉木大使とともに帰国。14巻[3] からは無任所大使となった倉木の直属料理人として国際政治の舞台で腕を振るう。