『桃源荘綺譚』(とうげんそうきたん、SHAMBHALA HOUSE STORY)は、山本一雄(現・山本貴嗣)による日本の漫画作品。『平凡パンチ』(平凡出版、現・マガジンハウス)にて1980年10月31日号から12月29日号にかけて連載された。全12話。1984年にスタジオシップの劇画キングシリーズから山本一雄の初期作品集として単行本化された。
※収録作品:『桃源荘奇談』, 『オデュセウスの夜』, 『金太郎侍』
旧大財閥の子息崩金一郎は父の遺言をもとにこの世のユートピアがあるという姦市へと向かい、紆余曲折を経て崑崙山山中にあるアパート桃源荘に辿り付く。桃源荘はかつて隆盛を誇った仙族専用のアパートだったが、今はさびれたボロアパートで、時々迷い込む人間を騙して賃貸契約を結ばせて金をむしり取るほどに困窮していた。崩は桃源荘再建を目論む大家の眠々及びクレッチマー3兄弟に軟禁されるが、時を同じくして、眠々の祖父・珍明太が現れる。慢性赤字の桃源荘は一族の恥だとして、桃源荘を取り壊しにきたのである。彼は桃源荘に仙界最強の破壊部隊・格闘三人娘を送り込む。桃源荘閉館記念パーティーで眠々は自作の金丹を使って一計を案じるが、その金丹を巡って予想も付かない展開が巻き起こる。