『MARS』(マース)は、惣領冬実による日本の漫画作品。1996年から2000年まで、『別冊フレンド』(講談社)に連載された。1996年2月号から2000年12月号に連載。外伝1話が同誌1999年9月号に掲載された。単行本は講談社コミックス別冊フレンドから全15巻と外伝「名前のない馬」全1巻が、文庫版は講談社漫画文庫から全8巻(外伝含む)が刊行された。
内向的な少女キラは、同じクラスになったオートバイレーサーの零と知り合う。最初は彼を非常識だと嫌っていたが、次第にその無邪気さに魅かれ、キラは零と自然につき合い始める。友人の木田や晴美にも支えられ、順調に交際を続ける2人。やがてキラは、零の双子の弟・聖が2年前に自殺し、その現場に居合わせた零が心理的治療を受けていたことを知る。そんな2人の前に、零のかつての恋人・しおりが現れ、今でも零が好きだと言い彼につきまとう。中学時代、しおりは聖とつき合っていて、その後零が奪ってつき合い始めた(実際はしおりが零を好きになり、聖を捨て、乗り換えたことが事実で、零が聖からしおりを奪ったわけではない)ことから、自殺直後はそれが原因だと噂されていた。しかし零は、聖の自殺の原因は、自分たちの出生の秘密を聖に教えたせいだとキラに打ち明ける。零はしおりに元には戻らないことを告げ、キラと共に居ることを選ぶ。