『機龍警察』(きりゅうけいさつ)は、月村了衛による小説。本稿では2010年に発表された同作及びそれを原作としたコミカライズ版と、以降に発表された『機龍警察 自爆条項』など続刊を含めた「機龍警察シリーズ」全体についても解説する。
大量破壊兵器が衰退し、それに伴い、市街地戦を想定した近接戦闘兵器が急速に台頭した世界[3]。警視庁は新型機甲兵装「龍機兵」を擁する「特捜部」(SIPD)[4]を発足させた。警視庁特捜部は、専従捜査員として全国の警察組織から優秀な人材を引き抜くとともに[5]、龍機兵の搭乗員として傭兵と契約するなど、異例の組織として発足した。その結果、警視庁特捜部は既存の警察組織から反感を買うことになり、大きな軋轢を引き起こしていた。そんな中、機甲兵装による地下鉄立て籠り事案が発生し、警視庁特捜部は警視庁警備部の特殊急襲部隊(SAT)と激しく対立することになる[6]。
複雑に進化したテロや凶悪犯罪に対抗し、新型機「龍機兵」を擁する「特捜部」が警視庁に新設された。かつて外人部隊に所属していた姿の前に、当時の上司・ネヴィルが敵として立ちはだかる。SAT殲滅作戦を仕掛けた巨大な敵が再び動き出す!! 吉川英治文学新人賞&日本SF大賞受賞の大河警察小説シリーズ、この国の未来を予見する必読コミカライズ!!