『池袋百点会』(いけぶくろひゃくてんかい)は、つげ義春による日本の漫画作品。1984年12月に、日本文芸社の刊行する不定期刊行本『COMICばく3』に発表された全35頁からなる。1993年に石井輝男によって映画化されたオムニバス映画『ゲンセンカン主人』の最終話に採用された。
舞台は昭和34年頃の東京の下町。みじめな貸本漫画家を恥じ、油絵を描いたりして芸術家を気取っていた主人公の津部は、憧れているウェイトレスの福子が勤める喫茶店「ランボウ」通いが続いていた(当時つげが通っていた喫茶店「ブルボン」がモデル)。そこで太宰治にかぶれた文学青年の伊守に会う。ある日、津部が伊守に招かれて伊守のアパートへ行ってみると、そこには福子がいた。福子はすでに伊守の恋人になっていたのだ。伊守は新たなビジネスとして「銀座百店」を真似たPR誌「池袋百点会」の構想を企画しており、津部に参加を要請する。営業はプロを雇うことにし、新聞広告を出したところ来たのがひどくさえない男の須山であった。その後、三流業界紙の男も加わって営業を続けたものの客は全く獲得できず、最初の売り上げは須山により伊守には無断で夕食のすき焼き代になってしまう。その後も、1ヶ月間で収穫は0だった。