『泥だらけの行進』(どろだらけのこうしん)は、手塚治虫による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)1972年(昭和47年)8月14日号に掲載された。英語表記はDIRTY MARCH。掲載誌の表紙、欄外、目次では「どろまみれの行進」というタイトルになっている。
ある小学校で給食のパンを食べた子供たちが耳、目、脳が不自由になってしまう事件がおきた。警視庁の刑事と名乗る東は、3年前のこの事件を捜査に乗り出すことにした。東は、この病気に感染したことがある少年が母親と住む家に泊まり込んで捜査を開始した。しかし東は、「ふくろう党」という犯罪組織に捕まってしまう。「ふくろう党」は食糧危機を防ぐために人類淘汰を目論む組織であり、小学校の子供たちが病気になったのは「ふくろう党」が開発した毒薬の実験だった。東の泊まっていた家の少年と母親は実は「ふくろう党」のメンバーで親子のふりをして、東の動きを探っていたのだ。だが、東の大暴れで「ふくろう党」は壊滅。新聞記者に囲まれた東は「ぼくは…天国から派遣された刑事なんです」と語ったところ医者が現れ、東は病院から脱走した誇大妄想症の患者だと告げた。東は医者に連れ去られ、抵抗しながら「なんでぼくが狂っているんだ! ぼくは正義の味方なんだ。正義の味方!!」と叫ぶのであった。