『不思議な手帖』(ふしぎなてちょう)は、水木しげるによる日本の短編漫画作品。初出は『コミックミステリー』(双葉社)1973年1月8日号。名前を書かれた人間が死ぬ手帖を巡る物語であり、漫画『DEATH NOTE』(大場つぐみ原作・小畑健作画)との類似性が話題になり、テレビ番組で特集されたことがある[注 1]。
平凡なサラリーマンの山田は、名前を書かれた人間を死なせる事のできる手帖を手に入れるが、同僚のねずみ女に懐柔され手帖を貸してしまう。味を占めたねずみ女は手帖で殺人を繰り返し、怖くなった山田はこれ以上の殺人を阻止するため、取り返した手帖でねずみ女を殺害する。山田は後悔し、手帖に涙で自分の名前を書いて"死んだつもりに"なり、いつしか手帖のことを忘れる。しかし、やがて手帖が捨てられ焼却処分される際、涙で書いた文字があぶり出しの作用で浮かび上がり山田は死亡する。