夢の散歩(ゆめのさんぽ)は、つげ義春が1972年に北冬書房『夜行』1号に発表した13頁からなる短編漫画作品。
入道雲が印象的に広がる夏らしい空の下、横断禁止の大きな道路を渡ろうとして警察官に注意を受ける自転車を押した主人公の青年と母子。子供は3~4歳位の女の子のようであり、パラソルをさした母親はグラマーに描かれている。ガードトンネルへの近道へ回ろうと、青年は歩道脇のぬかるみに下りていく。母子が青年の後に続くが、ぬかるみに足を取られてしまい、四つん這いになった母親のパンツがずり落ちていく。それを見ていた青年は欲情し、背後から近づくとズボンの前を開き、そのまま性交に及ぶ。母親は「あああ」と嘆息を上げ、行為は終わる。青年は何事もなかったかのように自転車を押し、ガードトンネルの方に向かい、2階建ての木造の民家を挟んで母子は再びパラソルをさし、ぬかるみを下りていく。