『エデンの花』(エデンのはな)は、末次由紀による日本の漫画作品。2000年から2004年に、『別冊フレンド』(講談社)に連載された。単行本は講談社コミックス別フレから全12巻が発売されたが、2005年、作者の構図の盗用が問題となったことに伴い絶版・回収となった。
両親を幼い頃に火事で失い、預けられた知人の家で絶望の底にいた高校1年生のみどりは、幼い頃に生き別れた兄・時緒と13年ぶりに再会する。妹と暮らすためにアメリカから帰国した時緒は、みどりを救い出して一緒に暮らし始める。突然現れた兄に最初は心を許さなかったみどりだが、時緒が注ぐ惜しみない愛情に次第に心を開いていく。やがてみどりは、自分を慕ってくれる同級生の羽柴と付き合い始めるが、時緒と血が繋がらないことを知り、時緒への想いが特別なものだと気づく。しかし、時緒の育ての親である二階堂潔は、2人の仲を裂くために時緒をアメリカへ連れて帰ろうとする。その理由は、みどりの出生と、幼い頃に彼女が両親を失った13年前の火事にあった。その事実をみどりに知られまいとする時緒は、二階堂の言葉に従って一度は彼の娘・紫と婚約するが、みどりが寄せる強い想いを知り、2人での幸せを選ぶ。そんな中、みどりは、実の父親で13年前の火災の犯人として服役していた五島に監禁され、火事の真犯人はみどりだったと知らされる。みどりは時緒と正宗に救出されるが、時緒は右目を負傷して網膜剥離となり、失明の危機に見舞われる。潔から、時緒に角膜移植の手術を受けさせる代わりに彼から離れるように言われたみどりは、悩んだ末に時緒にもう二度と会わないと告げる。しかし、アメリカへ旅立つ時緒と成田空港で会い、2人は再会を誓う。4年後、短大の卒業式を迎えたみどりの前に、花束を持った時緒が現れて2人は抱擁する。