『莫逆家族』(バクギャクファミーリア)は、田中宏による日本の漫画作品。『週刊ヤングマガジン』(講談社)にて、1999年から2004年まで連載された。田中作品では珍しく関東が舞台となっているが、これは「ぶっちゃけ映像化してもらうため」であった。2012年4月時点で累計発行部数は400万部を記録している。2012年9月に実写映画化された。
かつて暴走族「神叉」の頭として関東のトップに君臨していた不良少年・火野鉄。時が経ち30代になった鉄は、故郷・東京都花神町にて建設作業員として生活を送っていたが、感情を抑え込んで働き続ける日々にフラストレーションが溜まり、家庭も仕事も上手くいかなくなりつつあった。そんな折、暴走族時代の仲間・横田あつしと再会、あつしの長女が不良少年にレイプされ入院していると知らされ、ふたりはかつての仲間たちと共に復讐を決意。これをきっかけに神叉の元関係者が集まった「家族」が結成され、鉄たちは自分たちの法に則って感情の赴くまま生きていくようになる。やがて「家族」はアウトローとして恐れられながらも、莫逆の友との絆の中で充実した生活を送るようになってゆく。