『陰陽師』(おんみょうじ)は、夢枕獏の小説『陰陽師』を原作とする岡野玲子の漫画。1993年から2005年に、『コミックバーガー』『コミックバーズ』(いずれもスコラ)、『月刊メロディ』(白泉社)で連載された。2006年、第37回星雲賞コミック部門を受賞している。2019年4月時点でシリーズ累計発行部数は600万部を突破している。
平安時代。人と鬼とが共に生きた時代。まだ幼い安倍晴明は、師が居眠り中で感知することができなかった百鬼夜行の出現を発見し、禍を未然に防ぐ。そのことがきっかけで陰陽頭でもある師・賀茂忠行に認められ、最強の陰陽師としてその名を轟かせる。式神を操り、時に怨霊をも鎮めてしまう彼だが、公家や高僧からはしばしば嫌われることもあった。そんな彼が唯一心を許す男・源博雅。晴明は博雅と共に、都で起こる様々な事件を鮮やかに解決していく。あるとき、晴明は、不老不死の体を持つ女・白比丘尼の鬼を払う。彼女は成仏したかに思われたが、実は、白比丘尼は秦氏である父・道満によって復活と、秦氏の政権樹立に利用された人物であった。後に晴明が源高明邸の塚から偶然発見した唐櫃の中より白比丘尼は復活、名を蘆屋道満と改め、藤原兼通専属の陰陽師・智徳と共にその名を轟かす。折しも、宮中で射覆が執り行われようとしていた。安倍晴明は都の危機を救うため、道満と対決する。