『復活の地』(ふっかつのち)は、小川一水による2004年刊のSF小説。早川書房よりハヤカワ文庫として全3巻刊行。大震災にあった国家の復興を描いた物語。
一度は星間国家を築いた人類文明が何らかの理由で宇宙技術を失って衰退した後、技術の再発見によって復興を迎えた時代。既に星間国家を再興した列強に対し、未だ統一国家を持たない惑星レンカでは、レンカ帝国が周辺諸民族を征服し、惑星を統一する事で列強に対抗できる体制を築こうとしていた。 そのレンカ帝国の首都、トレンカを突然の巨大地震が襲う。五十万に及ぶ膨大な死者の中には政府閣僚や元老などの国家要人のほとんどが含まれており、元首である高皇までが行方不明になったレンカ帝国は崩壊の危機に直面した。さらには陸軍が植民地のジャルーダ人労働者を秘密裏に虐殺したことも判明する。生き残った数少ない高級文官として災害対策に奔走した主人公セイオは、唯一無事が確認された皇族である内親王スミルを摂政に迎え、復興院総裁として国家再建に取り組む。しかしその強引なやり方は再建された政府や陸軍、帝都庁とも対立し、民衆の支持をも失った結果、セイオは失脚。復興院も廃止されてしまう。 加えて先の震災が自然のものではなく、僅か数か月後に再び発生する事をセイオは知る。権限を持たない一官吏となった彼は民衆の中に草の根のようなネットワークを築き、人々の防災意識を高める事によって来るべき第二次震災に立ち向かう道を選ぶが、政府首相サイテンはこの災害をも利用し、レンカを強大な中央集権国家に作り替えようと暗躍していた。そして再来する帝都震災。果たしてレンカ帝国の運命は――