『無頼な風 鉄』(ぶらいなかぜ・てつ)は、福本伸行による日本の漫画作品。雑誌『競馬ゴールド』にて1990年9月号から1991年3月号まで掲載された、全7回の短編作品。当時はオグリキャップ・武豊人気による競馬ブーム真っ只中であり、当作品はそんな世相を皮肉りつつも競走馬と騎手の勝負にかける熱意とプライドを作者の特徴である熱いメッセージ性を込めて描かれている。
浅沼厩舎に所属する騎手、久我井 鉄雄は調教師の浅沼から八百長試合を依頼されるものの、それを無視し、口論の末に厩舎を飛び出してしまう。やるせない気分で地方競馬を見物していた鉄雄は、競走馬バロンイーストと出会う。騎手を振り落とし、それでもなお走り続けようとするバロンイーストの姿とその俊足に惚れ込んだ鉄雄はバロンイーストに騎乗することを望むが、バロンイーストを見限った馬主は畜殺を決定していた……。