『プリニウス』(ラテン語: PLINIVS)は、ヤマザキマリととり・みきの合作による日本の歴史漫画。紀元1世紀のローマ帝国の著述家で、古代最大の博物辞典である『博物誌』を著した大プリニウスを描く。
紀元79年、イタリア半島南部に位置するウェスウィウス山が大噴火を起こした。噴煙が天を突かんばかりに立ち昇り、あたり一帯が灰によって晦冥する中、しかしその様子を飽きもせずに眺める続ける男がいた。男の名はプリニウス。被害状況を視察するために近郊のヘルクラネウムに赴いたローマ帝国の高官であるが、街の住民が逃げ惑う中、この男のみはいささかも動じず噴火活動の観察に余念がなかった。泰然自若としたその姿は動揺を押し殺すための虚勢であるのか、はたまた自然の摂理を知悉する余裕によるものかは窺い知れない。それは書記のエウクレスにとっても同様であった。帝国西部艦隊の提督であり、ローマ世界を代表する文人であり、八宗兼学の博物学者である主。この世の森羅万象を知り尽くしたその頭脳が果たして何を思うのか、長く仕えてきた自分であっても知ることはできない。エウクレスがこの主と出会ったのも、奇しくも火山の噴火がきっかけであった――。