『ブルーホール』は、星野之宣によるSF漫画。1991年から1992年まで『ミスターマガジン』(講談社)に連載された。1992年から1993年にかけてKCDX(講談社)から全2巻が刊行され、その後も2度にわたり文庫化された。中国語・フランス語に翻訳されている。
アフリカ東南部・マダガスカル北東のコモロ諸島に住む娘ガイアは、シーラカンスの密猟者であった。彼女が発見したブルーホールは、約6500万年前の中生代白亜紀の北米大陸とつながっていた。ホーク博士は自らの名声の為に、ブルーホールを通して現代の汚染された水と大気を白亜紀世界のそれと交換しようとする。調査団の一行は、ブルーホールに吸い込まれ過去の世界に投げ出され、最強の肉食獣ティラノサウルス・レックスや進化の頂点に達したステノニコサウルスなど様々な恐竜の脅威に怯えるが、草食竜ラムベオサウルスとの交流など心温まる体験もする。彼らは別時代の生物である筈のクロノサウルスや三葉虫とも出会っていた。古生代につながるもうひとつのブルーホールが存在したのだ。時空のネットワークは、生命誕生の真相など多くの謎を解明し、人類の活動範囲を無限に広げる、壮大な可能性をはらんでいた。