『コンプレックス・エイジ』は、佐久間結衣による日本の漫画作品。『モーニング』(講談社)にて、2014年25号から2015年27号まで連載された。単行本は全6巻。
コスプレイヤー〈凪〉こと、片浦渚は、高校時代からコスプレにいそしんでいた。ネット上でも話題になり、日々に充実感を感じていたが、年下のレイヤー、綾たちと知り合うようになってから、さまざまな葛藤に直面する。自分よりも綾のほうがキャラクターに同化できるのではないか。自分が派遣社員として勤めている職場の正社員である葉山が、レイヤーであることが職場に知られたために退社を決意したこと、知られていないとおもっていた母親に、高校時代からコスプレをしていたことを気づかれていたこと、そうした葛藤のなかで、渚は、自分の趣味にどう向き合うかを考え始める。ある日、渚は高校の同窓会で再会した千田光汰が同じアニメが好きなことを知り、それをきっかけにつきあいはじめるが、コスプレに根本的なところで理解を示さない彼に対して、渚は別れを告げる。また、綾に肩入れする渚に嫉妬するりうによって、ネット上で綾への悪口雑言がまきちらされる事件もおきるが、渚たちはそれも乗り越えようとする。そんなある日、高校の時からの友人、公子が結婚を期にコスプレをやめようかという心境をもらす。公子の本心を考えるうちに仕事でミスをした渚は、上司の長谷に注意される。その時、葉山と自分とが知りあいであることを長谷に指摘され、渚はますます自分の未来に不安を抱く。仙台の公子を訪問したり、葉山がスタッフをつとめる集会に参加したりするが、悩みは簡単には解決しない。そうした状況をみていた母が、渚に自分のゴスロリ仲間だったノリに会うことをすすめる。〈好きなこと〉を仕事にして、ゴスロリをやめない典子の生き方は、渚に今後の自分に対しての示唆をあたえる。渚は〈着ること〉から〈作ること〉にこだわることに、自分の進む道を見つけようとする。公子の結婚式のドレスを縫うという作業もし、学校にも通い、30歳の誕生日に、葉山を営業担当として、いろいろなアニメに登場する衣装を、製作側の公認を得て販売する会社をたちあげる。
27歳の派遣社員・片浦渚にとって、“コスプレ”は人生のすべて。友人・公子の「趣味をやめる」という選択に、渚は自分の限界を意識し始める。そんな時、母の佐和子に、60歳になっても“ゴスロリ”を続けている母の友人・ノリを紹介され――。趣味を手放すか、しがみつくか、それとも――。趣味と現実の狭間で揺れ続けた、渚が出した答え。【収録内容】描き下ろしのエピソード/『COSPLAY MODE』監修の用語解説
▼ 情報(Information) |
作者 | : | 佐久間結衣 | 出版 | : | 講談社 | 掲載 | : | モーニング | レーベル | : | モーニングKC | 刊行期間 | : | 2014年5月22日 - 2015年6月4日 | ISBN(1巻) | : | 9784063883657 | ISBN(6巻) | : | 9784063885088 | 最新刊 | : | 6巻 |
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