『魔界転生』(まかいてんしょう)は、日本の小説家山田風太郎による長編伝奇小説。忍法帖シリーズの一作。元は新聞小説として大阪新聞にて『おぼろ忍法帖』(おぼろにんぽうちょう)の題で1964年12月から1965年2月まで連載された後、1967年に講談社より出版される。1978年に角川書店から再刊されるにあたって『忍法魔界転生』(にんぽうまかいてんしょう)に改められ、さらに1981年に現在の題に再改題される。数多くの翻案作品が制作されており、特に1981年の深作欣二監督、千葉真一主演による同名映画がよく知られる。江戸時代初期を舞台とし、柳生十兵衛こと柳生三厳が、森宗意軒の妖術によって蘇った宮本武蔵ら剣豪らと戦い、幕府転覆計画を阻止するという物語である。
寛永15年(1638年)3月1日、鎮圧された島原天草一揆の地で、由比正雪と新免武蔵は面妖な老人・森宗意軒によって天草四郎と荒木又右衛門が女人を割って蘇るという摩訶不思議な光景を目の当たりにする。正雪はその場で宗意軒に弟子入りを志願する。関ヶ原の戦いで破れた小西行長の遺臣であった宗意軒は、女人の身体を使って強力な肉体と精神を持つ者を転生させるという技「忍法魔界転生」を開発し、江戸幕府を倒す野心を抱いていた。この技は、宗意軒の手の指を媒体として女人を「忍体」と呼ばれる体質に変え、死の間際にその忍体と交合(性交)すると一月後にその女の中から健康な身体で転生するというものである。