大月書店(おおつきしょてん)は、日本の出版社。主に、社会、政治、人文、思想などを中心とした図書を刊行している。マルクス主義関連の図書については屈指の刊行数を誇る。1946年11月に小林直衛(1901-78年)や有賀新(1905-73年)ら9名による匿名組合として、資本金100万円で創設された。「大月」の名は、小林の出身地・山梨県の大月市にちなんでいる。最初の出版物は尾崎秀実『愛情はふる星のごとく』(第3版、1947年、ゾルゲ事件に関わって死刑になった筆者の獄中書簡集)で、同じ左派系の出版社だった世界評論社から刊行されいたところを同社の依頼によって2万部を発行した。続いて、千野敏子『葦折れぬ 一女学生の手記』(1947年)を刊行し、これが実質的な出版第一号である。