悪霊シリーズ(あくりょうシリーズ)は、 小野不由美のホラー小説。1989年から1992年まで講談社X文庫ティーンズハートから刊行された。全7作。また講談社X文庫ホワイトハートにて1994年刊行の『悪夢の棲む家』は設定上悪霊シリーズの続編にあたるため、本項目で扱う。両シリーズは『ゴーストハント』名義で1996年にラジオドラマ化されている。悪霊シリーズについて同じく『ゴーストハント』の名義で1998年より漫画化、2006年にはアニメ化された。
普通の女子高校生・谷山麻衣が、ナルシスト美少年の渋谷一也(ナル)をはじめ、変人揃いの霊能者たちと怪事件に挑むシリーズ。少女小説家としてデビューした小野不由美の出世作である。当時のティーンズハート文庫は、「主人公の一人称で書かなければならない」「主人公は普通の女の子でなければならない」「恋愛小説でなければならない」という暗黙の了解があったが、小野不由美はそのハンデを逆手に取り、三人称では書くことのできないミステリを、ホラーをベースに描き出した。続編では文章が三人称に変化している。