『マドモワゼル バタフライ』は、小椋アカネによる日本の少女漫画作品。白泉社発行の『LaLa DX』にて2004年11月号から2006年9月号にかけて掲載された。戦争の影が迫る昭和初期の日本を舞台にした作品で、タイトルや主人公の名前はプッチーニの歌劇「蝶々夫人」より。
時は昭和の始め、置屋・花乃屋の半玉(芸者見習い)である蝶々は、裏手に住む彫師・深沢千夏を恋慕ってしきりに通っているものの、全くの子供扱いで、刺青を入れるのも「金積まれりゃ、話は別だけど」と一向に相手にしては貰えない。それでも、借金を返すまでは自由のない芸者の身の上から、「傍にいられるなら、子供のままでいい」と刺青代わりに絵を体に描いて貰いながら千夏と過ごす、幸せな毎日を送っていた。しかしとうとう、千夏の客のフランス貴族の青年とお座敷で再会し、身請けされてしまう。悲嘆に暮れた蝶々だったが、意を決して身請け主から強請った金で、千夏に蝶の刺青を依頼すると共に告白。千夏も遂に蝶々への想いを自覚し、引き取って同居生活を始めるのだった。